「個人の得意なことや好きなことが、実は地域の人のためになるんじゃないか?」――そんな考えから始まったシェアするカルチャー「シェアカル」が、たまプラーザの住民を巻き込みながらどんどん進化しています。

シェアカルは、たまプラーザのまちづくりに関心をもつ人たちをつなぐ「合同会社たまプラ・コネクト」が運営する、人とスキルのマッチングサービスです。当初は「サイレントオークション」として2016年1月にスタート。カフェなどにみんなが集まり、サービスを提供したい人のプレゼンを聞いて希望する利用額を紙に書いて提出し、最高額で落札すれば後日当該サービスを受けられる、という仕組みでした。

ところが一回目から「サービスを受けられる人が一人じゃなくてもいいのでは?」「その場ですぐ利用したい」といった声が利用者から上がるようになりました。そこで、気軽にシェアできる「シェアカル」へ仕組みと名称を変更。提供する人が料金設定したスキルを、地域の人は必要になったとき、あるいは体験会「シェアカルEX」(EXは、Experience(体験)の意味)のどちらでも、また一人でも複数人でも利用できるようにしました。このシェアカルEXは、たまプラーザ周辺の人々が持つ多彩なスキルを可視化し、新しい体験を求めている人とのマッチングの場として、すでに15回の開催を数えています。

さらには、「スキルだけではなくモノもシェアしたいよね」との声から、「モノの図書館」も2017年夏からスタート。ボードゲームや発電機、クーラーボックスなど、たまにしか使わない家のモノを「3丁目カフェ」に置いておき、利用したい人に使ってもらいます。地域の取り組みだからこそ、顔が見える安心感と利用しやすさがあります。

このように多様なシェアが展開される中で、2018年2月に「シェアカル通帳」が登場しました。利用者は初回に無料でもらえます。自分のスキルやモノを誰かにシェアしたときは「+」欄、誰かにシェアしてもらったときは「-」欄にそれぞれ金額を記入し、残高を記録。プラスの金額が多ければ自分のスキルやモノが地域にたくさん役立っているし、マイナスの金額が多ければ地域でこれまで活用されてこなかったスキルやモノの掘り起こしに貢献しています。そして通帳を眺めているうちに、「出品ばかりじゃなくて自分も誰かのスキルを利用してみようかな」「利用するばかりじゃなくて自分も何か出品してみようかな」─―そんな気持ちにもなってきます。

シェアカルを運営するのは、横浜市と東急電鉄が支援した「住民創発プロジェクト」のひとつとしてたまプラ・コネクトが設立された当時からのメンバー、藤本孝さんです。今では「たかっし~」と地域の皆さんから親しまれ、参加するプロジェクトも多数。「定年退職前よりも今のほうが忙しい」と笑います。現在のシェアカルの出品内容はお楽しみ系が中心ですが、例えばDIYの得意な人がお年寄りのご自宅へ棚を作りにいってあげるなど、生活サポートのシェアも今後増えていってほしいと藤本さんは願っています。

「シェアカル」「モノの図書館」ともに、公式サイトで出品者と利用料金、写真が公開されていて、会員登録不要でサイトから申し込みできます。また「シェアカルEX」も、公式サイトで告知される開催日に直接会場へどうぞ。

文:柏木由美子(スパイスアップ編集部)

「大人の体操教室」は、ラジオ体操のお姉さんを務めた藤本直美さんの出品です。1時間みっちりと体を動かした体験者は、その後のお酒とお料理が一層おいしかった模様。
2月10日の第15回シェアカルEXでは、藤本さんらが振る舞う手料理のほか、大人の体操教室、タロット占い、花の寄せ植え、日本酒を楽しむ会、鍋敷きを作る図工BARが出品され、参加者は会場となった3丁目カフェで思い思いの時間を過ごします。
シェアカル通帳。シェアしたときは「+」、シェアしてもらった時は「-」欄に記入、残高を記録していきます。
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更新:2018/3/8(木)

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