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東急電鉄

街の家族

ココ、知ってる?

日々進化を続ける東急沿線の街。いろんな駅のいろんな場所で、新しいスポットや話題のスポットが増え続けています。あなたはこんなスポット、知っていますか?

世代を超え、みんなが力を出し合える場所

『街の家族』は、住宅地に位置する庭付き2階建て一軒家。玄関へと続く壁の絵が、初めての人もやさしく迎えてくれます。
この日のお昼ご飯は、パルシステム神奈川ゆめコープ「食育ぱっくん隊」の皆さんによる菜の花ちらしずし。15合分の酢飯が、みんなのおなかに入りました。
大人数で作業ができるように、助成金を利用してリフォームしたキッチン。効率よく動けるよう工夫されています。
身近な地域についてみんなが考える「まちトーク」では、ママたちも『街の家族』との関わりや、自らやってみたいことを発表しました。
『街の家族』にはおもちゃがたくさん! 子どもたちのお守りは、シニアの皆さんや手の空いているママが進んで行います。おかげで子どもたちも人見知りしません。

『街の家族』は、空き家になっていた一軒家を利用したコミュニティハウス。けれども公共のそれとはちょっと違って、初めての人も、まるで親戚の家に遊びに来たような、そんなふうに感じられる場所です。

育児中のママたちがリビングで何かに打ち込んでいる間、子どもたちは和室や縁側ですやすや寝たり、おもちゃで遊んだりしています。その傍らには、地域のシニアの皆さん。ママたちは安心して、イベント参加や会議、おしゃべりに専念できます。一方キッチンでは、みんなで持ち寄った食材や庭の野菜などを使って、希望者全員分のお昼ご飯の支度。テーブルに食事が並び始めると、赤ちゃんからシニアまで、みんな思い思いにテーブルを囲み、「いただきまーす!」のあいさつとともに食事を楽しみます。

『街の家族』が位置するのは、横浜市青葉区の北西、「こどもの国」駅から歩いて16分ほどのベッドタウンです。近くには、1970年代に建設され総戸数1600を超える奈良北団地。高齢者世帯が多い一方、最近では若い家族や外国人の流入も多く、『街の家族』も多世代・多文化の人たちでにぎわいます。

『街の家族』は、東日本大震災を機に開設されました。地元の有志が「どんな時もつながり合える、どんな時も支え合える“まち”になるには、普段から人と人、活動と活動がつながっていなければいけない、そのきっかけとなる“場”をつくろう」と考えたのでした。「空き家をまちで生かしてほしい」という地元の方の厚意で場所は見つかったものの、近隣住民の理解や空き家の整備など困難もありました。しかし賛同者や応援者の伴走とともに、一つひとつクリアしていったそうです。

現在、家賃や水道光熱費、活動費などの毎月の経費は、『街の家族』にやってくる皆さんの会費または利用料、お昼ご飯代、イベント収入などで賄っています。それぞれわずかな金額ですが、一人ひとりの活動が『街の家族』の運営につながる仕組みです。

『街の家族』での過ごし方は人それぞれです。イベントを主催したり参加したり、おしゃべりを楽しんだり、お昼ご飯を食べたり。一部のイベント以外は予約する必要もなく、ふらっと立ち寄ってかまいません。そしてひとたび家の中に入ったら、もう『街の家族』の一員です。

ここにやってくる人の「自分も何かやりたい」という熱い思いは、イベントの多さからも分かります。料理、エステ、ハンドメイド、英会話、美文字、パソコンなどの講座から、おしゃべり広場や絵本の読み聞かせ、四季折々の行事、さらには有識者を交えた座談会まで。『街の家族』を一日開放し、たくさんのブースが並ぶ「街の家族マルシェ」の時は、家の中に入りきらないほどの人でにぎわいます。

外部とのコラボレーションも、『街の家族』では恒例です。取材に伺った日は、パルシステム神奈川ゆめコープの「食育ぱっくん隊」が25人分の「菜の花ちらしずし」を振る舞い、手間をかけずに作るコツをママたちに伝授していました。また食事の後は、身近な地域についてみんなが考える「まちトーク」が行なわれ、それぞれの目線で「こんな所があったらいいな」が話し合われました。イベントをその場の楽しさで終わらせず、人と人、活動と活動をつなげたい『街の家族』らしい仕掛けです。

このように『街の家族』は、住民が運営にかかわり、住民が力を出し合ってつくり上げる場所であると同時に、子育て世代が「循環」していく場所でもあります。

シニアたちは、お茶を飲みにきたり、料理や裁縫をママたちに教えたりしながら、自分のライフスタイルに合わせて『街の家族』と長くかかわっていきますが、ママたちは1~3年でどんどん入れ代わります。育児休暇を終えて職場復帰する人もいれば、『街の家族』での交流を通じて自分の進む道を見いだし、教室やお店を開いたりする人もいます。開設から5年たち、『街の家族』で生まれた一人ひとりの活動が、地域、さらには地域の外へと流れ始めているのです。

一つ屋根の下、元気なシニアを巻き込みながら、子育て世代が推進力となってヒト・コト・モノが循環する『街の家族』には、今日も新しい活動が生まれています。

文:柏木由美子(スパイスアップ編集部)

更新:2017年4月18日 取材:2017年3月

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