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東急電鉄

nokutica

ココ知ってる?

日々進化を続ける東急沿線の街。いろんな駅のいろんな場所で、新しいスポットや話題のスポットが増え続けています。あなたはこんなスポット、知っていますか?

地域の人々のたくさんの思い出が詰まったシェアオフィス「nokutica」

地域の人の思い出がたくさん詰まった建物のリノベーションに、反響は予想以上。地域に開かれた場所にしたいと、年に数回の予定で、家族で楽しめる「family day」が開催されています。
全18席のコワーキングスペース。明るい日の光が差し込む広々とした空間です。
第1回の「family day」として企画されたクリスマスイベントには、たくさんの方が集まり大盛況。
バタフライ式のキッチンワゴンは、数十年たった今でも使うことができ、まるでオーダーしたように空間の雰囲気になじんでいます。
武蔵新城を拠点にする石井秀和さん(左)、株式会社エヌアセット代表の宮川恒雄さん(中央)、溝の口、宮崎台で活動する越水隆裕さん(右)。何気ない会話の中から、新しいアイデアが次々に生まれます。

溝の口駅近くにある築90年の建物を改修し、シェアオフィスとして生まれ変わった「nokutica(ノクチカ)」。かつては街の診療所として、その後は学習塾や下宿として若い世代の学びの場所となっていた建物です。「nokutica(ノクチカ)」という名前は、溝の口の愛称である「ノクチ」にちなんだもの。この場所から新しい街の文化をつくり出し、地域を輝かせる場所にしたいという、そんな思いから「nokutica(ノクチカ)」は生まれました。

シェアオフィスを運営するのは、「のくちのたね株式会社」。地域で活動する石井秀和さんと越水隆裕さんの二人の大家さんと、地元の不動産会社である株式会社エヌアセット代表の宮川恒雄さんが、街に新しいタネをまこうと、「nokutica」をきっかけにタッグを組み、生まれた会社です。

越水さんは溝の口駅、石井さんは隣駅・南武線武蔵新城駅を拠点に、それぞれに街の清掃活動などの地域のボランティアや、イベント、場づくりなどを行い、地元を盛り上げようと取り組んでいます。活動する次世代オーナーとして、発信力もあり地域に広く知られたお二人です。

数年来空き家となっていた、この建物のオーナーからの相談を受けたことをきっかけに、「お二人と一緒に何かやってみたいとずっと思っていた」という宮川さんが呼び掛け、nokuticaプロジェクトはスタートしました。

「横に細長い川崎は、北部と南部で分けられてしまうことが多いんです」と石井さん。「でも、ちょうど真ん中の溝の口、武蔵小杉、梶が谷、宮前平、元住吉あたりは地域の個性として似ている部分もあり、中部川崎としてブランディングすれば、もっと面白くなると思うんです。その中心にこのnokuticaがあるというふうになったらうれしい」と話します。「街の価値は、この街にどれだけたくさんの人に住んでいただけるかということ」と話すのは不動産会社の代表でもある宮川さん。「これからの働き方は、都心に通うということにこだわらず、職場が近いということも大事になると思います。nokuticaが職住近接の、一つのモデルになれたら」と話します。

越水さんは「自分も不動産に関わる大家の一人ですが、単なる東京のベッドタウンではなく、溝の口っていいよね、だからここに住みたいという選ばれる街になってほしい。川崎・溝の口というイメージを変えたい」と言い、「川崎は東京と横浜に挟まれて、エリアの価値を発揮できていない。溝の口は東急線の利便性があり、都会的な場所にも関わらず、いい意味で田舎くささもある。東京の下町のような街の価値にフォーカスすることで、エリアとしての価値を上げたい」と話します。

築90年の雰囲気をできる限りそのまま残したという建物は、当時の構造をそのまま生かし、最小限かつ丁寧に補修を施したもの。入り口のアンティークなペンダントライトと天井に緩やかにカーブを描く梁(はり)が、当時のモダンな雰囲気を象徴しています。すぐ右のスペースにはテイクアウト専門のコーヒースタンド「二坪喫茶アベコーヒー」。コーヒー目的ではなく、店舗オーナーの阿部さんとのおしゃべりを楽しみに訪れる近隣住民の方も少なくないとか。

1階部分はワークショップやセミナーなどに、時間単位で利用できるレンタルスペースと、共用のフリースペース。建物に残されていた家具がそのまま室内のあちこちに置かれ、絶妙なバランスで溶け込んでいます。2階部分は中央にコワーキングスペースがあり、それを取り囲むように個室タイプのレンタルオフィスが5室。

壁は塗り直されていますが、廊下の床も階段も建築当時のまま。部屋のドアも昔のままで、それが若い世代には新鮮に映っているようです。5室のレンタルオフィスはnokuticaがオープンする時点で満室。早くも10組以上が入居待ちしているほどの人気ぶりです。「こんな人たちに入居してほしいな、と思っていた方ばかりが不思議と集まってくれた」と宮川さん。建物の雰囲気づくりに、その方たちの存在も大きく影響していると話します。

地域でのnokuticaの注目度の高さが、よくわかるエピソードがあります。2017年12月にnokuticaのお披露目会を開いたときに、高齢者なども含め地元の人たちが大勢集まり、建物がそのままの形でリノベーションされたことを喜んでくれたそうです。診療所だった時代にここで生まれた方、学習塾だった時代に通っていた方などから「建物を残してくれて、ほんと、ありがとね」と言っていただき、「運営する側としては本当にうれしいこと」と越水さん。「建物のオーナーもすごく喜んでくれていて、時々コーヒーを飲みに来るんですよ」と宮川さん。建物が長くこの地域のランドマークであり、大事にされてきたことがわかります。

東急線で溝の口から渋谷までは、最短で約13分。「都心へのアクセスの良さと東急沿線の持つイメージを、そのまま溝の口に期待する人もいらっしゃいます。そういう方は川崎のマイナスの面だけを評価しがち。地元の人が長く住み続けているエリアには、地域に愛着を持つ人たちも多い。住み続けたい街としての価値を理解してもらうための活動を続けていきたい」と3人は声をそろえます。

nokuticaがオープンして、まだ3カ月。走り出したばかりでまだまだ何もできていない状況だと言いますが、どんな形を目指すということは、特に決めていないとも言います。「無理にこうしようとか、決めてしまわずに、nokuticaに集まる人たちによっていろいろ変わっていき、それが形になるというのがいい」と宮川さん。新しいことが生まれ、たくさんの人がつながれば、街にも新たな価値が生まれるはず。そうすれば「nokutica」も、ますます多くの人に愛され、すてきな場所として輝いてくれるはずです。

更新:2018年4月5日 取材:2018年2月

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