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東急電鉄

WISE Living Lab(10) 元石川高校のアントレ授業で多世代交流のアイデアを発表

ヒト・コト・モノがつながる場

たまプラーザの美しが丘公園に隣接し、地域住民・行政・大学・企業などが連携してまちづくりを進めていくための場としてオープンした「WISE Living Lab(ワイズ リビング ラボ)」。横浜市と東急電鉄が推進する「次世代郊外まちづくり」の情報発信や活動の拠点としても期待されているWISE Living Labの“ヒト・コト・モノ”を、イベントレポートやインタビューでお伝えします。

高校生たちが「多世代交流の場」のアイデアをプレゼン

各グループが入念な準備でプレゼンに臨みます。
まちづくりの専門家である大人の意見を直接聞くことも貴重な経験です。
どうやったら自分の意見を人に伝えることができるか、を考える授業でもあります。
プレゼンを聞いた友人からの「最高でした!」の講評に安堵の笑顔。ここからが本当のスタートです。

前々回のレポート(WISE Living Lab(8))でお伝えしたように、「次世代郊外まちづくり」では、神奈川県立元石川高校の選択教科「アントレプレナーシップ(以下、アントレ)」の“地域連携”グループに協力しています。初回の授業で、生徒たちには「多世代交流の場が生まれるアイデアを出す」という課題が与えられました。WISE Living Lab で行われた10月24日の授業は、その中間報告会。四つの班がパワーポイントを使うなどして本格的なプレゼンをしました。生徒たちのほか、岡部佳文校長、横浜市・東急電鉄の担当者などの大人たちが発表に耳を傾けます。

最初は、「趣味を通じて多世代交流が生まれるのでは」との発想の下、メンバーの一人が好きな“爬虫類”をテーマにイベントを企画した班によるプレゼン。「これが多世代の交流になるのか?」などの質問も出ましたが、目の付け所としてはおおむね高評価でした。大人たちからは、実現に向けてのハードルの高さなどが指摘され、「爬虫類好きを増やすのがゴールではなく、イベントを“街に関心を持つ人”に繋げることをゴールと考えて」というアドバイスがありました。

次の班からは「イベントは不要」という衝撃の発表が。「アンケートを実施した結果、多世代交流のニーズがあまりなく、自分たちの時間を割いてまで実施する意義を感じない」という説明です。「“他”世代とのかかわりがある/必要である」と回答した人は過半数以上いるが、日常的な関わりで満足しているのではないか、との分析でした。授業などの合間を縫って、各世代それなりの人数にアンケートを採るなどの努力は評価されましたが、「アンケートの回答(はい/いいえ)だけでなく、なぜそう答えたのかがわかる突っ込んだ質問などが必要だった」など、説得力の不足が指摘されました。また「必要性があるのにそうなっていない状況を、どうしたら動かすことができるか」までを考えてほしい、という意見も。

三つめの班は、TV番組「逃走中」のたまプラーザ版を実施するというアイデア。学校での開催を想定し、多世代が交流できるような“ミッション”をみんなでクリアしていくというもの。“鬼ごっこ”というみんなが知っている遊びをテーマにしたことは高評価を得ましたが、走ることが困難な高齢者などはどうするのか?という問題も。それに対して岡部校長から、「鬼ごっこシンポジウム」開催といった具体的なアイデアとともに「多世代のワクワク感をキーワードにしてみたら」という提案がありました。

最後の班の発表は、息のそろったあいさつで始まりました。「欲しい物つめ込みました」と題し、映画館や図書館など多世代が集う6階建ての総合施設をつくるというアイデアです。パワーポイントを使って聞き手を引き込むビジネスマン顔負けのプレゼンは圧巻でした。いわゆる「ハコモノ」のプロとしての横浜市や東急からは、その実現や維持の難しさが語られましたが、一方で「ハコモノをつくることに慎重な時代ではあるけれど、ハコモノにはやっぱり力がある。従来的な中身ではなく、そこにたまプラーザらしいアイデアがあったら」という意見も聞かれました。

プレゼンは相手に考えを伝える作業。そのためには、使う言葉も吟味しなければなりません。先生はある生徒から「たせだい、というのは『多』世代ですか?『他』世代ですか?」という質問を受けたそうです。そういう疑問を持つことこそが「考える」ということ。2019年の1月26日には、WISE Living Labを使って、生徒たちが考えた「多世代の交流」の形を地域の方に発表する場が設けられる予定です。生徒たちはアントレの授業を通じて「多世代の交流」の意味を引き続き考えていくことになります。

更新:2018年12月21日 取材:2018年10月24日

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