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東急電鉄

WISE Living Lab(12) WISE Living Lab 健康セミナー~いきいきとアクティブに暮らし、働き続けるために~

ヒト・コト・モノがつながる場

たまプラーザの美しが丘公園に隣接し、地域住民・行政・大学・企業などが連携してまちづくりを進めていくための場としてオープンした「WISE Living Lab(ワイズ リビング ラボ)」。横浜市と東急電鉄が推進する「次世代郊外まちづくり」の情報発信や活動の拠点としても期待されているWISE Living Labの“ヒト・コト・モノ”を、イベントレポートやインタビューでお伝えします。

健康に関する科学的データから「地域に関わり続けること」の大切さを知る

医療法人社団プラタナス 青葉アーバンクリニックの医師、三島千明さん。専門的なデータと訪問医療の経験をもとに、社会とつながることの重要性を伝えてくれました。
美しが丘地区で一番大きな老人会を率いる朋友会会長の濱村久猪さん。老人3大スポーツは月曜から金曜まで毎日楽しめるそうです。
スポーツ推進委員の村田ちさとさんに教えてもらい、参加者みんなでストレッチ。
男性のほうが女性よりも地域との関わりが少ない傾向にありますが、地域に熱い思いを持つ男性陣もたくさんいます!
ワークショップでは、自らの活動を含む「地域社会」という広い視野に立った意見も多く出ました。

「次世代郊外まちづくり」では、これまで食事や運動、睡眠などをテーマに「健康で暮らし続ける」ための健康セミナーを開催してきました。その中で、健康で暮らし続けるためには“地域活動への参加”が大切であることが分かってきました。そこで2018年12月4日に開催された健康セミナーでは、「いきいきとアクティブに暮らし、働き続けるために」をテーマに、健康寿命と地域活動への参加との関係や重要性についてあらためて学ぶとともに、地域のさまざまな活動を知り、地域活動を続けるための課題やアイデア、まちに必要なコトを、みんなで話し合うというプログラムが実施されました。

最初に、医師の三島千明さんから「健康と“地域に関わり続けること”の関係」が紹介されました。僻地医療に従事していた三島さんは「都市部は医療も整っていて、人も多くて楽しそうな活動もたくさんある、と思っていましたが、訪問診療でお話を聞くと『生きる理由や生きがいがない』とおっしゃる方がいます」と、孤立の実態を話します。社会参加していない人は認知症を発症しがちであるという研究結果が出ている一方で、「日本は社会的孤立の割合が20カ国中もっとも高い」という調査結果に、多くの参加者が驚いていました。サロンへの定期参加を調査した研究結果や、イギリスのスターリング大学が推進する「認知症デザイン」など、地域の見守りや住環境によるフレイル(高齢者の虚弱)予防の事例が紹介されると、参加者は「勉強になった。もっとこうした情報を得られる機会が欲しい」と話していました。

三島さんの講演に続いて、5人のゲストが健康に関する地域活動を紹介しました。

23の自治会と約5000世帯が所属する「美しが丘連合自治会」では、昨年、青葉区と地域住民が一緒になってウオーキングコースを整備しました。美しが丘の歩車分離型(ラドバーン方式)の歩道を中心に、健康遊具や景観が楽しめるポイントを取り入れた初級・中級・上級のコースを設定。マップも配布されています。会長の辺見真智子さんは「要支援・要介護は、一日5000歩歩けば予防できると言われています。3月中旬にはイベントもあるのでぜひ一緒に歩きましょう」と呼びかけました。

美しが丘地区には9つの老人クラブがあります。登壇した濱村久猪さんは、たまプラーザ団地の「朋友会」の会長で、グラウンドゴルフ、ゲートボール、ペタンクといったスポーツを会のメンバー同士で楽しんでいるそうです。また元気体操や、たわいもないことを話す“おしゃべり会”も定期開催。「朋友会には60歳から入れます。団地の中には入会していない方も多いので、もっともっと入って欲しい」と話す濱村さんが、とにかく元気でにこやかで、会の楽しさがうかがえました。

たまプラーザ連合商店会では、たまプラーザ地域ケアプラザなどを利用して月に4回「転倒防止教室」を開催。健脚度測定や転倒予防運動、「はまちゃん体操」を取り入れています。また、60歳以上を対象にした運動とレクリエーションを組み合わせたイベントも開催しています。たまプラーザ連合商店会長の加藤芳範さんが「現在はたまプラーザやあざみ野を中心に活動していますが、青葉区全体、さらには横浜市全域へ広げていければ」と話すように、横展開を目指した活動です。

合同会社あおばフレンズの「健康ポスティング」は、健康づくりのためのウオーキングを、収入が得られる「チラシ配り」と組み合わせ、かつ地域の防犯にもつなげる、という三拍子そろった取り組みです。「次世代郊外まちづくり」の「住民創発プロジェクト」から始まって約5年。あおばフレンズの政野祐一さんは、「皆さん一度始めたら辞めません(笑)。最初に皆さんがおっしゃったのは『ごはんがおいしい』『酒がうまい』です」と話し、最近は「仕事」という意識で皆さん励んでいるそうです。

美しが丘地区のスポーツ推進委員・村田ちさとさんは、ストレッチに筋力トレーニングを取り入れた体操教室「ゆっくり筋トレ・ゆったりストレッチ」を地域の中で行っています。「最初は私が旗振りをして生徒さんを集めたんですが、今は参加者の方が自主運営してくださっています」と話し、現在は教室が4つに増えたそう。最後に、会場の皆さんにも簡単な体操を教えてくれました。

活動の紹介の後は、参加者によるワークショップです。数人ずつのグループに分かれ、自分が現在行っている活動を紹介するとともに、これから取り組んでみたいことについて活発に意見交換。活動をコラボする案が出たほか、「地域との関わりをもっと持ちたい」「次世代へつなげていきたい」といった声に多くの共感が生まれていました。

なかには、現役世代の将来を心配する声も。「現役世代が定年退職後に地域へ帰ってこようとしても、自分に合った活動を見つけにくいのでは。今すぐには参加できなくてもいいから、現役のうちから知っておけるような情報発信をしていく必要もある」。
── こうした中長期的な視野を持ちながら活動していくことは、まちづくりにおいて非常に大切なこと。今回のセミナーで医師の三島さんが専門的な観点から科学的にデータを示すことは、活動している方々の意識に大きな影響を与えていると感じました。

文:柏木由美子(スパイスアップ編集部)

更新:2019年1月28日 取材:2018年12月4日

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