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東急電鉄

地元を食べる 地元で食べる ~地産地消にまつわる人々~ 東急沿線で地産地消に取り組む“人”と、その“思い”にフォーカス。食やモノを通して彼らが伝えるものとは…

みずみずしい野菜や果物を作り続けている人たちがいて、その恵みを私たちのもとへと届けてくれる人たちがいる――。東急沿線で地産地消に取り組む、さまざまな人たちを紹介します。

VOL.3 生産農家 徳江栄一さん 徳江秀生さん

PROFILE ● とくええいいち・とくえひでお

横浜市青葉区で三代続く野菜農家。2つのイチゴ狩りハウスを運営し、2〜3月の最盛期には家族連れが列をつくり、予約が取れなくなるほどの人気ぶり。キノコも年間を通じて30種類ほどを生産し、直売所の営業日には待ちわびたお客さんが押し寄せる。兄の栄一さんがイチゴを、弟の秀生さんがキノコを担当。

とれたて野菜で旬を届ける『野菜直売所』

イチゴ狩りハウスを担当する兄の栄一さん。
キノコを担当する弟の秀生さん。 収穫を終えたばかりキクラゲの棚の前で。

――どんな野菜を中心に育てているのですか?

徳江栄一 うちは代々続く農家で、大根、ホウレンソウ、ニンジン、タマネギ、枝豆、ジャガイモ、柿、ブドウなど葉物から芋類、果実まで何でも作っています。畑の面積は大きくありません。いわゆる少量多品種の都市型農業ですね。今、力を入れているのは兄弟で担当しているイチゴとキノコ。イチゴは僕が、キノコは弟が担当し、ほかの野菜はすべて父親が作っています。

――直売所だけで販売されているのですか?

栄一 市場には出さずに直売所がメインですが、週に3日間営業している直売所だけでは扱いきれないので、JA横浜の「ハマッ子」や地元スーパーの地野菜コーナーなど、いずれも地産地消に取り組んでいるところで置いていただいています。畑からとれたての野菜を運んでいるので、野菜のみずみずしさや味や香りが違うと、喜んでいただいていますよ。

家族でおでかけ!減農薬で安心『イチゴ狩り農園』

大粒で見るからにおいしそうなイチゴを、腰を曲げずに摘むことができます。
通路を歩きながら、左右に並ぶイチゴの列を食べ放題。
「毎日、こうやってイチゴとおしゃべりするんです」と栄一さん。おいしいイチゴを育てるためには、手間を惜しみません。

――イチゴ狩りハウスはいつごろから始められたのですか?

栄一 このあたりはイチゴの産地で、栽培は随分昔から始まっていたようです。僕がイチゴ栽培を受け継いだのは7年前から。それからいろいろ試行錯誤を重ねて、今の高設栽培という方法になりました。地面から1mぐらいの高さでイチゴを育てるので、摘むたびにしゃがんだりする必要がなく、お年寄りにも人気なんですよ。小さい子だとちょうど目の高さにイチゴの実がなりますから、家族連れの方にも好評です。農薬を通常の5割以下に抑える減農薬栽培にも取り組んでいます。その分、育てる手間は掛かるのですが、安心してイチゴ狩りを楽しんでほしいですからね。

――何種類くらい育てているのですか?

栄一 育てているのは10種類ほど。品種ごとに甘さや酸味が違うので、食べ比べができるようにしています。この通路を歩きながら食べ進むことで、4種類のイチゴが食べられるようになっているんです。

――どれもビックリするくらい大きいですね。

栄一 イチゴは小さい物より大きい物の方がおいしいんですよ。味にも自信があります。イチゴらしいキュンとした味で、甘さと酸味のバランスが絶妙なんです。全体が赤く色づいた物を選んで食べてくださいね。市販のイチゴとは香りだって全然違うんですよ。

――おいしいイチゴを育てる秘訣は何ですか?

栄一 イチゴとおしゃべりすることですね。今、イチゴが何をしてほしがっているのかが分かるようにならないと、おいしいイチゴを作ることはできないんじゃないかな。毎日食べて味見を繰り返し、葉の色や実を観察してあれを欲しがっているんじゃないかな、とか、こうしてほしいんだろうなと、手間を掛けてあげること。コレという決まった方法があるわけではないので、そこが難しいところです。もちろんイチゴが口を利くわけではないですが、イチゴはウソをつきません。手間を掛けてあげると、イチゴは必ず応えてくれますし、お客さんにも「大きくておいしい」と喜んでいただけるようになります。

自家製菌床でこだわりのキノコ

病気知らずで農薬が要らないキノコは、栽培にも手間が掛からないと、秀生さん。
新しく取り組み始めたキクラゲ。とれたての生キクラゲは、コリコリとした食感が抜群!
棚にはシメジ、エノキダケ、シイタケなどいろいろなキノコが並ぶ。高い湿度を好むキノコを育てるため、ハウス内は雨上がりのように、いつも空気がしっとり。

――キノコの栽培はいつごろから始められたのですか?

徳江秀生 キノコもおじいちゃんの代から作っています。子どものころにお手伝いをした記憶がありますが、当時はまだ原木栽培のみでした。今も原木栽培を行っていますが、収穫量が安定しないため、次第にハウスを使った菌床栽培に移ってきました。

――どんなキノコを栽培しているのでしょうか?

秀生 シイタケ、ナメコ、エノキ、シメジ、マイタケなど、一般のスーパーでもよく見かける物から、タモギダケなど珍しい物まで、年間を通じて30種類くらい育てています。父親がキノコ好きで、いろいろなキノコの菌を仕入れてくるんですよ。原木栽培もまだ続けていますが、メインは菌床栽培になりました。

――オガクズがありますが、菌床から作っているのですね。

秀生 この地域のキノコ生産者で菌床から作っている所は少ないと思います。オガクズに肥料を混ぜてから蒸気で殺菌し、菌を植え付けて培養します。手間は掛かりますが、その分、自分でキノコを育てたという実感は大きいです。温度と湿度に注意すれば、いろいろなキノコを安定した品質で育てられるのが菌床栽培のメリットです。これからも新しいキノコにチャレンジしてみたいと思っています。

地元の実りがいっぱい!『産直農園』

キノコ、イチゴのほか旬の野菜や手作りコンニャクが並ぶ直売所。
一番人気は、肉厚で食べ応えのあるシイタケ。
作物を見守る優しい眼差しが印象的なお二人。

――これからの目標をお聞かせください。

栄一 畑はこれ以上大きくなりませんし、ハウスも今以上に増やすことは、栽培の手間を考えると難しいと思います。手を掛けることができなくなって、物が悪くなるのが心配で……。できるだけここに足を運んでいただき、とれたて、もぎたての旬のおいしさを感じてもらうことが一番なのではないでしょうか。生産者と直接に会話することで野菜に対する安心感も大きいでしょうし、直売所でお客さんの笑顔を見れば、僕らもうれしいです。

――世代を超えて受け継ぐ安心・安全ですね。

栄一 僕らのような地域と密接につながっている農家の野菜に求められているのは、新鮮さだけでなく、安心で安全であること。直売所の野菜は、新鮮なことはもちろんですが、生産者の顔がわかる安心感をきっと一緒に買っているんですよね。僕らはこの安全・安心を、イチゴ狩り農園に来てくださる子どもたちのような、次の世代に伝えていく必要があるんだと思います。

東急ストアとしても地産地消という取り組みには力を入れているので、徳江農園さんのような地域の生産者は頼りにしています。
栽培ハウスも実際に見せていただきましたけど、店舗にこんなに近い場所で作っていたことに、驚きましたね。

徳江農園さんのキノコは、すすき野店と藤が丘店で地元産野菜のコーナーを設けて販売していますが、東急沿線のお客さんは、安心・安全に対する意識も高いので、地元産の野菜はとても喜ばれていますよ。

株式会社東急ストア
青果バイヤー 石田良さん

キノコ栽培に熱心な徳江農園さんは、すでにお付き合いのあった農家さんからの紹介でした。お付き合いを始めた当時はシイタケが中心の徳江農園さんでしたが、今では種類も増え地元野菜コーナーでも人気。畑から直送される地元野菜は、鮮度が抜群。味でも青果のプロの折り紙付きです。

更新:2014年4月3日 取材:2014年2月

東急沿線 地産地消マップ
特集「地元を食べる 地元で食べる」で紹介してきた東急沿線の地産地消スポットをGoogleマップでチェック! 各ポイントをクリックすると、写真や詳細情報を見ることができます。

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