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東急電鉄

「たまプラーザ」街がたり 大野 承さん

私がこの街を好きな理由【連載第5回】

連載「街がたり―私がこの街を好きな理由―」は、東急沿線の街でまちづくりにつながる活動をしている人たちに、それぞれの街の魅力を語ってもらおうという企画。なぜ皆さんがその街を愛し、その街で活動をしているのか。原動力を探りながら、街そのものの魅力を発信していきます。
第5回は、地域活動をする人々の集いの場としても親しまれている、美しが丘「3丁目カフェ」オーナー・大野 承さんによる、田園都市線「たまプラーザ」街がたりです。

美しが丘公園。「特に思い入れが強いのはペアツリーのところ。2本のヒマラヤ杉がすうっとそびえ立ってる、あの感じがいいんだ」

たまプラーザのまちづくりのヘソ「美しが丘公園」

たまプラーザで暮らし始めたのは1970年。
でも転勤族だったから、そのときは3~4年だけだったんだけどね。
それから20年ぐらいはいろいろな街で暮らして、また95年に戻ってきたの。
それからは、もう20年以上ここに住み続けていることになるね。

たまプラーザの魅力?……そう質問されて、まず思い浮かぶのは「美しが丘公園」かな。
「美しが丘公園」ってのはさ、このエリアの“まちづくりのヘソ”なんだよ。
昔はログハウスがあることと盆踊りぐらいしか大きな特徴はなかったんだけど。
でも数年前から、この公園が大きく変わっていったんだよね。

きっかけは「we love tamaplaza」というプロジェクトなのかな。
それが始まってから公園の利用のされ方が加速したの。
桜まつりとかイルミネーション点灯式とか「軽トラ元気市!」とか。そんなふうに盛り上がってきているのがうれしいよね。

たまプラーザという街の本質は間違いなく“人”

でもね、よくよく考えると結局は“人”なんだよ。
街について語ってくれって言うから美しが丘公園の話をしたけどさ(笑)、
だけど大切なのは、その公園を活用する人。
何かを企画する人がいて、そこに集う人がいるからこそ、
その場所が魅力的になるわけだからね。
たまプラーザという街の本質は間違いなく“人”だね。

美しが丘連合自治会長の辺見真智子、たまプラ一座主宰の林月子をはじめ、
たくさんの魅力的な人たちが、ものすごく魅力的なことを考えて、
そして魅力的な地域活動をしてるんだよ。
そんな活動からパワーをもらってる。
林月子なんかは元気すぎて、たまに“このやろー!”と思うけどさ(笑)。
それでも、やっぱり接すると元気づけられるからね。大したもんだよ。

場があって人がいて、“これぞ美しが丘”な3ショット。中央が辺見真智子さん、右が林月子さん。

田園都市文化を伝承し、新たなたまプラーザ文化を創る場

たまプラーザには魅力的な人たちがたくさんいる。
だから「3丁目カフェ」をつくろうと思った、というのもあって。
きっかけは横浜市と東急電鉄による「次世代郊外まちづくり」のプロジェクト。
1丁目にあるのに、どうして3丁目なのかって? もともとは美しが丘中部自治会館がある、あの3丁目の交差点につくろうと計画していたからなんだよね。
でもいろいろあって、その場所では無理ってことになって。
それで1丁目になったんだけど、せっかくだから名前だけ残したの。

最初は住宅街にひっそり存在する、のんびりしたカフェにするつもりだった。
犬の散歩をしてる人が、ふらっと寄って休んでいくようなね。
それがいつの間にか、こんなふうになっちゃったよ。
こんなふう、なんて言っちゃいけないか(笑)。
簡単に言えば“地域に密着した貸しスペース”ってことだね。
ウクレレ教室をやったり。地域のオピニオンリーダーを呼んで話を聞く会を開いたり。発表会とかに使ってもらったり。
田園都市文化の伝承や新たなたまプラーザ文化の創造を目指す地域拠点。
そういうカフェになったらいいな、という気持ちもあったから、それが実現できてうれしいけどね。

地域の人が出演するイベントが多いのは3丁目カフェならでは。こちらは「シュタットシンケン」のマイスターによるソーセージ作り教室。落語会や音楽ライブなども。
美しが丘の住宅街の特徴でもある石畳の遊歩道が、大野さんのお気に入り。ゆっくり歩いてみると、その時間の豊かさに気付かされます。

この街に暮らす“人”こそが、たまプラーザを好きな理由

遊歩道。それからユリノキ通り。
この2つは、たまプラーザの代名詞とも言える地区、美しが丘の象徴だね。
住民と行政が協力し合って維持、管理している高度成長期の遺産。

遊歩道ってのは石畳の歩行者専用道路ね。
これが全長3.3キロもある。ぜいたくだよね。
例えば2丁目には坂になって蛇行してる部分があってさ。
その辺りの風景が好きで、よく散歩したもんだよ。
のんびり歩いてると、なんとなく優雅な気分が味わえるっていうか。

ぜいたくって言えば、ユリノキ通りも、そう。
木と木の間隔が通常よりも狭いの。だから密度が濃い。
まあ、そのぶん手入れが大変なんだけどさ。
そこは行政と住民とで草刈りや落ち葉清掃をやってね。
この景観をみんなで守っていくんだ、という意識を持ってる人がいるから……
ほら、また“人”の話になっちゃう(笑)。

要するに、この街に暮らしている人が好きなの。
すてきな人がいるからすてきな街になるのか。
それともすてきな街だからすてきな人が集まってくるのか。
それはわかんないけどさ。
卵が先かニワトリが先か、みたいなことだからね(笑)。
どっちにしても“人”こそが、たまプラーザという街の財産だと思うよ。

歩道橋から見たユリノキ通り。いつも大野さんと共にある景色です。

大野 承さん

おおのしょう
美しが丘のコミュニティ活動の拠点「株式会社3丁目カフェ」オーナー。自治会や老人会、子ども会などさまざまな地域活動を経て2014年「3丁目カフェ」をオープン。現在も「美しが丘地区社会福祉協議会」「横浜市環境事業推進委員」「たまプラーザ駅前通り商店会」「ちょい呑みフェスティバル実行委員会」「青葉区美しが丘中部自治会」など数々の団体に所属して精力的な地域活動を展開しています。1947年(昭和22年)生まれの69歳。
大野承さん
「たまコネクラブ」主催のトークイベントで、「3丁目カフェ」の来し方行く末について語る大野さん。

撮影:三浦孝明

更新:2017年2月14日 取材:2017年1月

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