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東急電鉄

「二子玉川」街がたり 村上ゆかさん

私がこの街を好きな理由【連載第7回】

連載「街がたり―私がこの街を好きな理由―」は、東急沿線の街でまちづくりに携わっている人たちに、それぞれの街の魅力を語ってもらおうという企画。なぜ皆さんがその街を愛し、その街で活動をしているのか。原動力を探りながら、街そのものの魅力を発信していきます。
第7回は、多摩川河川敷で子どもたちに自然の魅力を伝えている「NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク」村上ゆかさんによる、田園都市線・大井町線「二子玉川」街がたりです。

せたがや水辺の楽校原っぱで。「きぬたまあそび村」開催日は、無邪気に遊ぶ子どもたちの笑い声が絶えません。

自然だけでも街だけでもない 両方が混ざり合う二子玉川

ここに来る途中にね、ずっと自転車で走りながら考えてたの。
どうして私は二子玉川が好きなんだろう?って。
それで思ったのは、やっぱり自然があって、街があって、人がいるから、なのかな。

多摩川河川敷にある「せたがや水辺の楽校原っぱ」で自然の中にいると、
雨が降って、風が吹いて、想定外のことが起こって、
“この世界は自分の思い通りにはならない”ってことを思い知る。
でも、遊んでいてふと沈んでいく夕日を見ると、
もう他のものは何も必要ないっていうくらい幸せな気分になる。
理由とかなくて、美しさに対する純粋な感動というか、
実際に見た人だけが感じられる気持ち。

そういうすてきな部分って自然だけじゃなく、街にもちゃんとあって。
いわゆるアートとかカルチャーって言われるようなものは、
街が持つ魅力だと思う。

自然だけでもなく、街だけでもなく、
その両方が混ざり合って、そこにすてきな人たちが暮らしている。
それこそが二子玉川の魅力なんじゃないでしょうか。

土手からの絶景 沈んでいく夕日に感動

川。それから崖……国分寺崖線ね。
二子玉川のことを語ろうと思ったら、このふたつは絶対に外せない。
多摩川。国分寺崖線の湧き水を水源とする、野川と丸子川。
それらがあるから「せたがや水辺の楽校原っぱ」や「野川ベース」って遊び場もできた。

夕日の話に戻るけど、原っぱで夕暮れ時まで遊んで、
みんなで片づけた荷物をリヤカーに乗っけて土手を上がっていくんだよね。
そうすると片側に二子玉川のビルが、もう片側には富士山が見えて。
夕日が、その富士山の方向に沈んでいく。
天気さえ良ければ、そういう最高の景色が毎日見られるんですよ!
毎日同じなのに、いつも同じくらい感動して、同じはずなのに写真を撮っちゃう。
それくらいすてき。
見たことがない人には、ぜひ一度見てもらいたいですね。

土手から多摩川河川敷を見下ろす景色が村上さんのお気に入り。「せたがや水辺の楽校原っぱ」のシンボルツリーが目を引きます。晴れた冬の日には、反対側に富士山を眺めることができます。(写真:村上ゆかさん)
二子玉川エリアマネジメンツとせたがや水辺デザインネットワークが地域の人と協力して護岸整備をした「野川ベース」。春から秋にかけて、子どもたちはここから川に入り、水辺ガサガサなどを楽しみます。(写真:村上ゆかさん)

地域の宝物 野川ベースと瀬田四丁目旧小坂緑地

兵庫島公園のすぐ近くにあるのが「野川ベース」。
自然のままの川が残っているのに二子玉川駅から歩いて10分ぐらいの距離で、
街の人たちが気軽に立ち寄れるスポットなんです。
アユとかオイカワとかの魚もたくさんいる。
ここからだと川に入りやすくて、比較的簡単に川遊びができるんです。
ちなみに名前は私たちが勝手に付けたの(笑)。
なんだか秘密基地みたいでかっこいいかなと。

それから「瀬田四丁目旧小坂緑地」も大好きな場所です。
私が所属する「NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク」が、
この公園の活用を検討するワークショップ事務局を運営していて。
旧小坂緑地とそこに建つ有形文化財の古民家という地域の宝物を、
どんなふうに街の人で活用していくか、街の人たちが話し合うんです。

木造の古民家も周辺の森も、その利活用のされ方もすごくいいと思う。
貸しスペースとしてではなく、そのすばらしさを生かせるようなことを、
みんなで考えようという運営方針なんです。
絵本の読み聞かせ、影絵、朗読劇、生け花やお茶会、
緑地を生かした昆虫観察、人をつなげるコンサート……。
いろいろなイベントをやっています。

旧小坂家住宅の縁側で。撮影した2月には、色とりどりの吊るし雛が飾られていました。

世田谷なのにカントリーガール そんな夢の田園都市

国分寺崖線沿いの「丸子川」のほとりをぜひ歩いてみてほしい。
湧き水だからすごくきれい。透明なの。
私の家の前から二子玉川駅までは、川沿いに一直線だから、
いつも自転車でダーッと走っているんです。
特に夏はいい。ものすごく涼しいの。
川があって緑地があるからだと思うんだけど、とにかく涼しい。
そして、蛍がいる。

うちの子どもたちは小さいころ、丸子川でザリガニを捕ったり、
ちょっとした斜面に秘密基地を作ったりして遊んでた。
その話を二子玉川の外ですると「どこの田舎に住んでるの!?」って驚かれたそう。
まさか世田谷のことだとは思われない。
“カントリーガール”って呼ばれてたらしい(笑)。

渋谷まで電車で15分で出られるのに、たくさんの自然が残っている。
二子玉川は、そんな夢の田園都市です。

国分寺崖線の脇を流れる丸子川のほとりを歩く村上さん。ピンクのパーカーはBUGGY&COFFINのもの。

村上ゆかさん

むらかみゆか
「NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク」の理事で、法人事務局担当。「せたがや水辺の楽校」のあそびの日、「きぬたまあそび村」のアートの日などで、子どもたちの活動のサポートをしています。法人の外では、世田谷区大蔵の「ゆいまあると3つの磁石」でチャイルドアートカウンセラーとして、「子どものアトリエ」を主宰。アトリエの他にも、ごはん会、映画会などを開催しています。
佐藤芳秋さん
「瀬田四丁目旧小坂緑地」では利活用検討ワークショップの他に、緑地の管理整備も担当。行政との連携、専門知識をもったインタープリターと地域のボランティアさんをつなげることが役割です。写真は緑地整備に「二子玉川ちょいまち会」メンバーが参加したときの様子。一番左が村上さんです。

撮影:三浦孝明

更新:2017年3月30日 取材:2017年2月

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