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東急電鉄

「代官山」街がたり 森田由紀さん

私がこの街を好きな理由【連載第1回】

連載「街がたり―私がこの街を好きな理由―」は、東急沿線の街でまちづくりにつながる活動をしている人たちに、それぞれの街の魅力を語ってもらおうという企画。なぜ皆さんがその街を愛し、その街で活動をしているのか。原動力を探りながら、街そのものの魅力を発信していきます。
第1回は、子育て世代の地域コミュニティの場づくりを行う「NPO法人 代官山ひまわり」代表・森田由紀さんによる、東横線「代官山」街がたりです。

秋の「ひまわりガーデン代官山坂」にて。

店と住民と訪れる人 三者の絶妙な距離感が代官山の魅力

代官山の魅力を一言で表すとしたら、空気ですかね。
といっても空気が澄んでいておいしいとか、そういうことじゃなくて(笑)。
空気感って言えばいいんですかね?
街と人との間に、そして人と人との間に心地良い空気が満ちているように感じるんです。

代官山には、住む前からよく遊びに来ていたんですよ。
その頃は、たくさんの人でごちゃごちゃ賑わっている街という印象を抱いていました。
でも実際に暮らすようになって、
あらゆる面で程よい距離感が保たれている街だということに気付いたんです。

お店の人。暮らしている人。遊びにくる人。
この三者の距離感が本当に絶妙なんですよ。
近すぎず。かといって遠すぎず。
これこそが心地良い空気の理由のような気がします。

もしかしたら代官山にお店を出す人や、ここで暮らしている人が、
それぞれのマイ・スタイルをしっかりと持っているからなのかもしれませんね。

まちづくり仲間と見つけたフレンドリーなカフェ

「私立珈琲小学校」という、ちょっと変わった名前のカフェが最近のお気に入り。
オーナーの吉田恒さんは、かつて小学校で教師をされていたんです。
だから、こういった名前になったようです。
出席表があったり授業やクラブ活動があったりもして、面白いんですよ。

私は「代官山コンシェルジュ」としての活動もしているので、
やっぱり新しくできたお店はチェックしておきたい、というのがあって。
それで仲間と入ってみたのが、ここを知ったきっかけでした。

内装や照明も含めて、とにかく居心地がいいんです。
カフェっていうよりも“コーヒー屋さん”って呼びたくなるような、
そんな親密な感じがあるんです。
うちの子どものサッカーチームが、向かいにある小学校で練習をするので、
いつもここで終わるのを待たせてもらっています。

「お店の空間と吉田さんの人柄がすてきで、繰り返しお邪魔するように……っていうか、そこで吉田さんが聞いてらっしゃるから話しづらいんですけど(笑)」と森田さん。
「私立珈琲小学校」には学校をイメージしたものがあちこちにあります。別れ際には「また登校してくださいね」と吉田先生(!)が笑顔で送り出してくれました。

代官山を象徴するモノ「ひまわり」

代官山には、ひまわりに関係したものがいくつもあるんです。
「劇団ひまわり」の本部。
駅の近くにある現代美術家のオブジェ「エレクトリックひまわり」。
それから「ひまわりガーデン代官山坂」の存在が大きいですね。
ここが満開になったときの風景が大好きなんです。
ひまわりがたくさん咲いているのを見て、また夏が来たんだなって実感するんですよ。
そんなところから、私が代表を務めるNPO法人も「代官山ひまわり」と名付けました。

代官山アドレス横の坂道の、中央分離帯にあるのが「ひまわりガーデン代官山坂」。
中央分離帯にゴミが捨てられるのを防ぐために何かできないかと、
2006年に、ひまわりを植えるプロジェクトが始まったんです。
私も、その運営をボランティアで少しだけお手伝いしています。

ちなみにひまわりは誰でも植えることができますよ。
代官山に住んでいなくても構いません。
ポイントは“誰でも代官山に庭が持てます”ということ。
植えた場所にちゃんと札を付けておくので、
だんだん“マイひまわり”が育っていく喜びを味わえるんです。

毎年5月に種をまき、マイひまわりが成長する様子を楽しみながら夏を待ちます。満開のひまわりガーデンは、夏の代官山の風物詩。
取材をした10月は、ひまわりは終わってしまったものの、たくさんのコスモスが植えられていて、秋ならではの景色を楽しむことができました。

まちづくりをしてみて気付いた代官山の魅力

程よい距離感。この言葉に集約されると思いますね。
お店の方も住んでいる方も、しがらみのようなものが全然なくて。
シンプルに“街が良くなるのなら協力するよ”っていう感じなんです。
だから何かを企画したりするときは、とってもやりやすいですよ。
代官山には、どこかから移ってきた人が多く住んでいるんです。
だから街と調和するっていうことに敏感なんだと思います。
それが暗黙の了解としてあるんですよ。
そういう皆さんの姿勢が、いい距離感につながっているような気がします。

代官山を象徴するひまわりは、街のあちこちに植えられていて、取材した10月でも見つけることができました。

森田 由紀 さん

もりたゆき
子育て世代の地域コミュニティの場づくりを行う「NPO法人 代官山ひまわり」代表理事。“書くこと”で暮らすと働くをつなげる「合同会社Loco共感編集部」執行役員兼ライター。街歩きツアーの企画・運営「代官山コンシェルジュ」事務局長。いくつもの顔を持つ森田さんは「毎日、本当に楽しいです」ときっぱり言い切ります。大切にしているのは「できない、という言葉は口にしない」ということ。「“こんなことできますか?”と聞かれたら、やることを前提に考えます。Noから始まる関係性ではなく、Yesから始まる関係性を大切にしたいんです」と語る、その笑顔にはパワーが満ちあふれています。
森田由紀さん
「イベントを通して街とつながり、代官山に愛着を持ってもらいたい」と、森田さんは「代官山ひまわり」としてさまざまなイベントを企画。写真は2016年5月に行われた「代官山謎解きウォーク2016」の1コマです。

撮影:三浦孝明

更新:2016年10月31日 取材:2016年10月

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