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多摩川子どもシンポジウム in 世田谷

多摩川子どもシンポジウム in 世田谷(2016)

2016年2月14日(日)開催 ―イベントレポート―

開催
2016年2月14日(日)
最寄駅
二子玉川
場所
東京都市大学 二子玉川夢キャンパス(二子玉川ライズ オフィス棟8F)

「NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク」は、その活動の一環として、二子玉川をフィールドに多摩川で子どもたちの自然体験活動を行っています。これは国土交通省のプロジェクト「水辺の楽校」の世田谷版。昨年からはシンポジウムを開催し、多摩川流域で活動する他の「水辺の楽校」と共に、子どもたちの日頃の活動や研究の成果を発表、多摩川についてみんなで考える場としています。

多摩川のミライ――願いをこめた白熱シンポジウム

川の話になると止まらなくなる神谷先生。昔と今の多摩川の地図を使った説明は分かりやすく、多摩川の知識も増えました。
このチームのテーマは「多摩川プレイパークをつくろう!」。テーブルを囲んで、大人と子どもの意見が活発に交わされます。
私たちのやりたいことは、「多摩川夜の野鳥観察」。多摩川への思いを込めて書いています!
集まったアイデアをポスターに。雨水を溜めるところもあります。多摩川に船を浮かべて鮎つりする週末は、楽しそうですね!
リーダーとなる若い世代の活躍も期待されます。

“生きた川”は、取り戻せる――『<おとなもこどもも> いっしょに語ろう! 多摩川のミライ』のテーマのもと、「NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク」が主催する、「多摩川子どもシンポジウム in 世田谷」が開催されました。

午前の部では、多摩川べりで自然体験・環境保全の取り組みをしている、学校や団体の子どもたちによる活動発表、午後の部は専門家による講演とワークショップが行われ、多摩川のこれからについて活発な話し合いがされました。今回は、午後の部についてレポートします。

まずは、法政大学兼任講師の神谷博先生の「多摩川ってどんな川? ~自然と人と」と題した講演です。
古代から多摩川は、先人たちが知恵を絞って豊富な湧き水を供給し、生活と産業を支え、今日に至っています。しかし、近年の都市開発と温暖化が原因で、川の全体的な取水量が減少するなどの問題があります。解決のためには、地域の人たちが協力し合い、川の湧き水を守る運動や雨水を生かす活動が必要だ、と神谷先生。
最後に「質問はありませんか」の言葉に応え、スッと手を挙げた小学生の女の子……「多摩川はもっときれいに戻せる! 戻せるから出来ることから始めたい!」と力強い発言。これには先生はじめ、会場中が感じ入ってしまいました。

続いては、東京都市大学特別教授の小堀洋美先生。「生き物の目から見た多摩川を見ると? ~生き物も人も賑わう川へ」というテーマで、川沿いの都市化で減少した、水中や川岸に生息する生き物についてのお話です。生き物が、川の周辺の環境状態を察知する役割を果たしていることや、私たちと共生できる多摩川にするためには、市民で“生きた川”を取り戻し、川岸の生き物たちのすみかを確保することが大切だと話してくれました。

講演の後は、多摩川でやってみたいことを大人と子どもで考えるワークショップです。「多摩川プレイパークをつくろう」「ゴミ拾い大会をしよう」など、同じアイデアを持つ人たちでチームをつくります。参加者が年齢に関係なく一緒になって、白熱したディスカッションが展開! 夢の実現のために何をしたいかを、模造紙いっぱいに描いてポスターを完成させます。締めくくりのプレゼンテーションでは、多摩川のミライを思う真剣さが感じられ、ぜひ実現していって欲しいと思いました。

今回、多摩川上流の青梅市から下流の大田区まで声をかけたこともあり、小学生から大人までの約250名の来場者がありました。参加した小学生からは、「模造紙にイメージの絵を描くことが楽しかった!」「生き物が好きだから『水辺の楽校』へ入っています」などの声があり、取り組みを積極的に楽しむ様子がうかがえました。

主催者である「NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク」の中西修一さんは、「多摩川の保全活動では大人と子どもの層が多く、その間をつなげる若年層が比較的少ないです。どの世代の人にとっても、関わりやすい活動ができるようにしていきたい」と話していました。

多摩川は、もともと湧き水と自然が豊富な場所。人が集い、水がきれいな多摩川に戻したい――熱い思いがひしひしと伝わってきたシンポジウムでした。そして、小堀先生は言います。「この経験は子どもたちの、“心の財産”になっていくでしょう」と……。

文:小田るみ子(Loco共感編集部)

更新:2016年3月7日 取材:2016年2月14日

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