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二子玉川「ちょいまち会」活動発表会

2016/3/27(日)開催  ―イベントレポート―

二子玉川のまちづくり活動に“お試し参加”できる場を提供する『ちょいまち会』。2015年11月から始まった第一期では、延べ約250人が参加、実際のまちづくり活動に触れ、これからのまちづくり活動について考えました。今回は初年度の締めくくりとなる「活動発表会」。当日の様子をレポートします!

『ちょいまち会』誕生の経緯と背景をあらためて共有

会議で配られた「二子玉川100年の未来ブック」を読みながら熱心に説明に聞き入る参加者。
「まちづくり基本方針案」では、「みどり・歴史・文化」「安全・安心」「にぎわい」「住み心地」「しごと」の5項目について記されています。

二子玉川ではどのようなまちづくり活動が行われているのか、いつどこで誰が活動をしていて、参加するにはどうすればいいのか。そういった情報を伝え、「実習」という名の“お試し参加”ができる場を提供するのが『ちょいまち会』です。3月27日には、初年度において、どのようなことを行ったのか、どんなアイデアが生まれたのかを報告する「活動発表会」が行われました。

会は2部構成。第1部ではまず、「二子玉川100年懇話会」の派生プロジェクトである『ちょいまち会』が始まった経緯や背景について、事務局からあらためて説明がありました。

2009年、二子玉川駅周辺の町会である玉川町会が中心となり「二子玉川100年懇話会」が立ち上げられました。これは「100年先を見据えたまちづくり」を考えることを目的とした会で、地域の関係団体のほか、二子玉川にある2つの商店街、PTA、世田谷区、玉川警察署、地元企業などが参加し、2カ月に一度集まり、情報交換などを行っていました。

「二子玉川100年懇話会」では、まちづくりに関するさまざまなプロジェクトが立ち上げられましたが、そのひとつ「まちづくり研究会」により、「まちづくり基本方針案」が策定されました。これは、再開発により大きく変わった二子玉川の新たなまちづくりの指針となるもので、街に関わる人たちによる、5回の勉強会と意見交換会、意見のまとめ会を経て、2014年に策定されたものです。

基本方針案もでき、いよいよこれからのまちづくり活動に取り組もうという段になり、ひとつの課題が浮かんできました。まちづくり活動に参加したり始めたりするには、既存のまちづくり活動を知る必要があります。そうでないと、どのようにつながりを持てばいいのか、どう行動を起こせばいいのかわからなくなります。そこで、今あるまちづくり活動を体験する“入り口”を提供しようと設けられたのが、『ちょいまち会』というわけです。

実習が行われた“11のまちづくり活動”について報告

『ちょいまち会』で、どのような活動をしたのか、どんな感想が聞かれたのかを説明する、事務局の中西さん。
会場の壁には、活動内容を把握しやすいように11のまちづくり活動の概要が張り出されていました。
実習の感想のほか、「まちづくりワークショップ」で生み出された新しいまちづくり活動のアイデアの紹介も。

こうして始まった『ちょいまち会』では、これまでに、「ガイダンス」「実習報告Ⅰ+ゼミⅡ」「まちづくりワークショップと懇親会」の3つの会合を開催。その中で、合計11のまちづくり活動を紹介してきました。今回の「活動発表会」では、11の活動に“お試し参加”した人の感想に加えて、受け入れ団体やアテンド(付き添い)メンバーの感想も報告されました。

<11のまちづくり活動“お試し参加”の主な感想>

きぬたまあそび村「プレイリーダー/子育てサポート」
参加者:やる気になれば何でもできる、大人も楽しい時間と場所だった。
アテンド:最初は戸惑っていた参加者も実習先の方々の楽しそうな様子を見て、徐々になじんでいった感じが印象的だった。

二子玉川駅周辺「クリーンタウン(清掃活動)」
参加者:最初は人が多すぎてちょっとドキドキした。
アテンド:人が多く、集合時にあまりコミュニケーションが取れず、何をして良いのかと不安にさせてしまったかも。

瀬田四丁目広場「緑地管理作業」
参加者:自分のペースでちょっとずつ作業ができるのが良い。
アテンド:集合場所について、初めての人にしっかりわかるような表示が必要だったかもしれない。

世田谷総合高校「高校生とゾーン30啓発」
参加者:高校生はちょっと怖いと思っていたが、今回参加してかわいいと思えるようになった。
アテンド:参加する企画についての質問が多かったので、事前に資料などを配付しておくと良かったかも。

玉川町会「防犯パトロール」
参加者:道行く人が「こんばんは!」「お疲れさまです!」と声を掛けてくれることに驚き、とてもうれしく思った。
アテンド:歩きながら街中の気になるところなどを一緒に見たり話し合ったりしていた。

世田谷区立二子玉川公園ビジターセンター「公園ボランティア」
参加者:子どもたちがどんなことが楽しいかを大人が真剣に考えているってすてきだと思う。
アテンド:もう少し子どもが多い時期に実施した方が参加者増につながったかもしれない。

NPO法人玉川にエコタウンをつくる会「ecotama(エコタマ)」
参加者:このような映画を見る機会がなかなかないのでとても良い機会だった。
アテンド:年に一度の映画会のお手伝いは、意義や思いなどの会の魅力を知ってもらえるとても良い機会だったように感じた。

二子玉川通り名委員会「通り名プレートの設置」
参加者:通り名が、街に浸透していくとすてきだなと思う。
アテンド:通り名委員会の活動の意義と思いをもう少し伝えた方が良かったかもしれない。

いいおかさんちであ・そ・ぼ「子どもたちと一緒に遊ぶ」
参加者:子育てのことについて一人で悩んでいたが励まされたし、元気になれた。
アテンド:最初に丁寧に会の経緯と思いを聞き、参加者が活動について理解を深めることができた。

玉川町会「歳末夜警」
参加者:歩いたことで地域のことを実際に知ることができた。街をよく知る人々からさまざまなことを教わることができた。
受け入れ団体:これまで少人数で実施していたが、『ちょいまち会』が関連したことにより活気が出てきたと思う。

二子玉川地区交通環境浄化推進協議会「たまチャリルールキャンペーン」
参加者:チラシ配りが面白い。
受け入れ団体:キャンペーンをきっかけに交通安全全体に興味を持ってもらえたようでとても良かった。

実習参加者、受け入れ側、双方が参加しての座談会!

座談会では、実習参加者、受け入れ側、それぞれの立場から実習の感想や意見が交わされました。
受け入れ側からは、『ちょいまち会』で実習を体験した後すぐに参加できなくても、3年後でもいいので、ふと思い出して顔を見せてくれるだけで全然違ってくるという意見も。
会場には座談会での発言を漏らさずメモする方も。聞くと、まちづくり活動はもちろん、仕事で新しくプロジェクトを始めるときにも役立つコメントが多かったからだとか。

第2部では、実習に参加した人や興味がある人、“お試し参加”を受け入れた側のメンバーなど6人が登壇し、座談会が行われました。

最初の議題は、「輪に入るきっかけ」。実習に参加する前は不安だったけれど、実際に参加してみると温かく迎えてもらえたという参加者に、具体的にどのようなことがきっかけで打ち解けることがきたのか質問が飛びました。印象的なコメントは、「役割を与えてもらったことが良かった」という一言。これには受け入れ側のメンバーも目からウロコのようでした。

続いて参加者から、実習に参加したけれど「本当に役に立っているのかどうか不安だった」という感想が。これに対して、受け入れ側からはいろいろな意見が出ましたが、特に会場の皆さんの心に響いたのが、きぬたまあそび村メンバーの村上さんのコメント。「社会の中では、子どもたちがいろいろな大人に出会う機会が減っています。大人である参加者は、いるだけで子どもには刺激的です。そこにいてくれるだけで十分役に立っています」。

テーマは「時間的制約」に移ります。まちづくり活動に参加したくても、仕事や子育てなどの制約があり、なかなか思うようにまちづくり活動に参加できないのが現状。そうした制約を乗り越え、それでも「やっていきたい」と思えるのは、どういったことが決め手になるのでしょう。

子育て中でなかなか時間が取れないという参加者からは、「楽しいと思えるかどうかが大事」という意見が出ました。まちづくり活動に参加して楽しいと思えることが、家庭の円満につながるのであれば、活動を続ける意味があるのではないか、とのこと。また、「子どもがこれから長い時間を二子玉川で過ごすわけですから、(まちづくり活動を通して)どういう街なのかがわかることにはとても意味があると思います。それに子どもが学校の先生以外の大人に知ってもらえる機会ができるのであれば、お金には換えられない価値があると思います」との意見も。

「時間的制約」に関する参加者からの意見を受け、受け入れ側のメンバーから、活動を長く続けてもらうための鍵は何かという議題が出てきました。キーワードは「自分の街という意識」。この意識を持ってもらうことが、長く活動を続けてもらえるかどうかのひとつの分かれ道になるのでは、という意見が飛び出しました。

座談会を見学する人たちも、メモを取ったりうんうんとうなずいたり、熱心に聞き入っていました。これからまちづくり活動に参加しようという人にも、新しいメンバーを受け入れようという人にも、ヒントとなる言葉が次々と飛び出した、意義深い座談会となりました。

新たなまちづくり活動の“芽生え”についての報告も

「古民家で日本文化交流」では、旧小坂邸で行われている「瀬田四丁目広場」の活動とのコラボレーションが進められているそうです。
新旧住民の交流の場となった「ちょい飲み会@ぬくぬくハウス」。今後も、5月5日の端午の節句や、7月7日の七夕に開催する予定だとか。
交流会では、地元ゆかりの「ふたこビール」や「楽ちん堂カフェ」の軽食が振る舞われたほか、二子玉川のお土産屋「N.C.TO GO FUTAKOTAMAGAWA」の出店もあり、大いに盛り上がりました。

事務局によると、初年度の『ちょいまち会』で行ったのは、まちづくり活動に参加してもらう“入り口”を提供すること。『ちょいまち会』の取り組みはここで終わりではなく、まずはまちづくり活動に興味を持つ人たちに、実際のまちづくり活動に参加してもらう。そして、今あるまちづくり活動について知り、つながりをつくってもらった後は、既存のまちづくり活動を担う人と関わり合いながら、新しいまちづくり活動を生み出してもらえればと、期待しているそうです。

「活動発表会」では最後に、こうした新しいまちづくり活動の芽生えの紹介もありました。第3回会合の「まちづくりワークショップ 」で生まれた、「古民家で日本文化交流」と「ちょい飲み会@ぬくぬくハウス」という2つの取り組みが、既存のまちづくり活動と力を合わせつつ、実際に活動を始めています。その様子が当事者の声も交えつつ報告されました。

「活動発表会」の後は、二子玉川の地ビールと軽食のランチ交流会。実習の参加者と受け入れ側、また今回の会合で初めて参加したという方も含め、皆さんが楽しそうにランチする様子を見ているだけでも、これからの二子玉川のまちづくり活動が、新たにステップアップしていくことを期待させます。

『ちょいまち会』では、次期展開を検討中だそうです。

更新:2016年4月21日 取材:2016年3月27日

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