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東急電鉄

武蔵新田 手作り甲冑教室

初級(全4回):11月6日・20日・27日、12月4日/中級(全5回):11月6日・20日・27日、12月4日・11日開催 -イベントレポート-

東急多摩川線の武蔵新田には、駅前から延びる商店街の中ほどに、南北朝の武将・新田義興を祀る新田神社があります。義興は新田義貞の子で、多摩川の矢口の渡しで非業の死を遂げたと伝えられています。2016年1月に初めて開催された「武蔵新田 武者パレード ~よみがえるむしゃしにった~」は、街の歴史的資産ともいえるこの人物から生まれたイベント。2回目のパレードに向けて開催された「手作り甲冑教室」の模様をレポートします。

イベント名 武蔵新田 手作り甲冑教室
開催 初級(全4回):11月6日・20日・27日、12月4日/中級(全5回):11月6日・20日・27日、12月4日・11日
場所 矢口特別出張所
最寄駅

新田義興伝説の街で

ケガをしないように、まずは板の断面を紙ヤスリでならします。
和気あいあいの製作風景。
講師を務める「新田將村」こと竹内將悟さん(中央)と、大田手作り甲冑製作研究保存会の面々。歴史の知識豊富で優しく指導してくれる頼れるお兄さんたちです。
こちらは初級の甲冑の胴部分。ひもの色の組み合わせは自由なので、オリジナリティが出ます。中級に“昇格”したら、下級の甲冑を友達に“下賜”することで、仲間を増やせるのだとか。
大人も子どもも、同じようにこのイベントを楽しんでいます。

武蔵新田商店会を中心に、新田神社や「大田手作り甲冑製作研究保存会」などが協力して開催された2016年の「武者パレード」では、地元の人たちなどが手作りの甲冑を身に着け、一大歴史絵巻を繰り広げました。今回開かれた甲冑教室には、パレードの好評を受けて前回の倍となる約50人の参加者が集まりました。

日程は予備日を含めた6日間。矢口特別出張所に集まって作業を行います。初参加が30人、19人がリピーターという人気ぶり。年齢は小3から86歳までと幅広く、ほとんどが地元の方です。参加の理由も「去年のパレードがかっこよかったから」「地域貢献がしたい」など、人それぞれ。作業をしていくうち、参加者がひとつのチームのようになっていくのだそうです。

初日のスタッフあいさつで、武者パレード推進委員長の森さん(商店会副総務部長)から、「2020年にはこの甲冑を身に着けて羽田空港で選手の皆さまをお迎えしましょう」という話が出ると、どよめきとともに会場の温度がぐぐっと上がりました。

製作するのは初級・中級2種の甲冑(腹当)。主な材料は発泡ウレタンの黒い板です。さまざまなサイズにカットされた板を、さらに型紙に合わせて切って、つなぎ合わせていくのです。
材料の板にはひもを通すための穴がいくつも開いています。前回、この板に穴を開けるのが最も苦労した作業だったそうですが、今回はすでに穴が開いた状態のものが並んでいます。
これは地元のプラスチック精密加工会社・シナノ産業が、材料の切り出しと治具(穴あけガイド板)の製作に協力することになり、スタッフが事前に穴開け作業を行うことができたから。地元企業の「地域ともっとつながりたい」という日頃の思いが、大田区の町工場の団体である工和会を通じて実を結び、陰でイベントを支えていました。

型紙を切り、板を切り、縁に紙ヤスリを掛け……という工程に、皆さんひとまず没頭します。とはいえ、会場の一角で保存会のメンバーが、ホワイトボードを前に歴史のミニ授業を始めると、そちらに聞き入る人もあり、顔見知りとおしゃべりする人もあり、とマイペースで作業が進んでいきます。初回の教訓を生かした下準備のおかげで、今年は作業にも余裕があるとのことでした。

当初、作業机はコの字形に並べられていたのですが、後日グループになるよう並び替えられていました。この方が、会話が弾むとの意見があったそうです。学校でも習い事でもないこの場所で、小学生の男の子たちが、大人たちとも楽しそうに話をしている様子を見ていると、この教室が世代を超えて人々をつなぐ場になっていることを感じます。

バラバラだった黒いパーツは、カラフルなひもで組み合わされ、甲冑らしい形にまとまってきました。身に着けるときは、南北朝時代の雰囲気を大切に、黒や紺の作務衣を着た上に甲冑を着け、地下足袋などを履くのが基本のスタイルですが、烏帽子をかぶったり、発泡ウレタンの端材で脛当(すねあて)を作ったり、工夫次第でより本格的にできるのも楽しいところ。ちなみに、新田家は源氏方なので、ハチマキをするときは白でなければいけないのだとか。甲冑作りも佳境に入り、パレード当日のイメージもどんどん膨らんでいます。

このイベントを通じて武蔵新田の良さをもっと知ってほしい、というのが「武者パレード推進委員会」スタッフの思い。武者パレードの本番は2017年2月5日です。手作り甲冑の晴れ姿、お見逃しなく。

更新:2016年12月22日 取材:2016年11月・12月

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