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東急電鉄

洗足池 本まつり~みんなでのんびり街さんぽ~

2016年12月1日(木)~12月11日(日)開催 ―イベントレポート―

大人も子どもも、街を散歩しながら本との新しい出合いを楽しんでもらおうと企画された『洗足池 本まつり~みんなでのんびり街さんぽ~』。開催期間中は洗足池周辺のお店にぴったりな本が展示され、週末には読み聞かせやビブリオバトル、古本市などといった、本にまつわるイベントも開催されました。実際に本を展示したお店や、各イベントの様子をレポートします。

イベント名 洗足池 本まつり~みんなでのんびり街さんぽ~
開催 2016年12月1日(木)~11日(日)
場所 洗足池周辺
最寄駅

本からはじまる人と街のコミュニケーション

「美容室 ラウレア」では美術や美容に関する本が、店先のベンチに美しくレイアウトされていました。この展示は街でもちょっとした評判となり、参考にするお店もあったようです。
店主の伊郷さんとのおしゃべり目的に老若男女が集う、「たこ焼 笛吹」には、個性的な絵本がセレクトされていました。店先にはぬいぐるみに持たせた『本まつり』のチラシがあり、興味深そうに持っていく人の姿も。
「八百屋 丸文」での読み聞かせは定期的に行われていて、今回は『本まつり』に合わせての開催となりました。読み聞かせを行った清田さんは、「八百屋 丸文」のおかみさんを通じて主催者の松田さんと知り合い、共に活動するようになったそう。
“街”をテーマに持ち寄られた6冊は、実にバラエティー豊か。ジャンルに偏りがない分、聴衆はまっさらな気持ちでバトラーの言葉に耳を傾け、“本”と向き合うことができました。
「展示古本市」のほかにも、各家庭で不要になった本を回収し、改めて必要な人に廉価で販売する「持ち寄りブックマーケット」が同時開催されました。

洗足池駅を降りると、中原街道を隔ててすぐ目の前に広がる洗足池――。『洗足池 本まつり』は、この風光明媚な洗足池周辺の街で、“本”を通して地域の人たちとのつながりを作ろうと企画されたものです。メインイベントとして、洗足池周辺の28店舗でそれぞれのお店のジャンルや雰囲気にぴったりな本が店頭や店内に2~3冊ずつ展示されました。開催期間中、街には本との出合いを求めて歩く人々の姿が見られ、本をきっかけにお店と人、人と街をつなげるネットワークがそこここで育まれていました。

「炭火焼 串ろう」に展示されていたのは、鶏肉の部位などが詳しく掲載してある「焼き鳥の教科書」。私物としてもこの本を持っているという店主の中島さんは、「注文の参考にされる方もいましたし、会話のきっかけにもなりました」と話します。美容室「ラウレア」店主の松沢さんは「気軽に触れてほしい」と本を店先のベンチに展示したところ、思わぬ出会いがあったのだとか。「高齢の女性がクロード・モネの画集に熱心に見入っていたので話し掛けると、絵画が好きだと言うので、外は寒いので中でご覧いただくようにご案内したんですよ」と楽しそうに話してくれました。手作りハンバーガーのお店「マウンテンバーガー」では、店主の山田さんが大好きな海をテーマにした本を展示。クラーク・リトルの写真集とサーファーのライフスタイルを紹介するムック本が、店内のインテリアにマッチしていました。ローマ料理の店「オステリア・ダ・ピンチョ」には、オリーブオイルにこだわるお店らしく、オリーブオイルを使った家庭料理のレシピ本が置かれていました。「街全体でのこうした取り組みは大賛成です。定着させるために、またやってもらいたいです」とオーナーシェフの牧さん。

期間中は、他にも特別イベントが行われました。12月3日には「八百屋 丸文」で「よみきかせ会」が開かれ、保育園に張り出されていたポスターや参加店に置いてあったチラシを見て知ったという親子連れが、大勢集まりました。「子どもたちが飽きずに楽しめるように」と紙芝居に始まり、お次は絵本、最後にはページを開くと1メートルほどにもなる大型絵本が登場しました。物語が進むにつれ歓声が上がったり、思わず立ち上がったりと、終始目を輝かせながら夢中になって聞き入る子どもたちの姿が印象的でした。大人たちからも「子どもが集中していてびっくりした」「自分もわくわくした」といった声が聞かれました。

12月10日に洗足池図書館で行われたのは、読書好きの間で話題の「知的書評合戦 ビブリオバトル」。“バトラー”と呼ばれる発表者たちが、自分が面白いと思う本の魅力を5分で紹介し合った後、聴衆が読みたくなった本に投票。最多票を集めた“チャンプ本”を決定するイベントです。テーマは“街”。ビブリオバトルのファンや初体験の聴衆が集まる中、6人の精鋭がノンフィクションやエッセイ、ハードボイルド・ミステリー小説といったさまざまなジャンルの本について熱いトークを繰り広げました。“バトル”といいながらも会場は和気あいあいとした雰囲気で、投票の結果、チャンプ本はYさんが紹介した「東京コンフィデンシャル」に決定しました。

最終日には、各店舗で展示していた本を廉価で販売する「展示古本市」が行われました。会場の「八百屋 丸文」の一角では、それぞれのお店で物語を生み出してきた本が並び、「お店で見て気に入ったから」と買い求めにくる人や、回りきれなかった店の本を熱心に眺める人の姿がありました。

「ある店主さんが“お客さんに好評だったから会期後も置きたい”と買い取ってくれたり、またある店主さんは“今度は私物の本を置いてみようかな”と言ってくれたりしたのがうれしかった」
そうイベントを振り返るのは、各店舗の本のセレクトを行った主催者の松田良子さん。自然や植物がテーマの絵本を中心に展開する野外本屋「ひだまりブックス」の主宰者でもあります。
「このイベントには派手さや華々しさはありません。でも、気付けば当たり前のようにそこに本がある――そんな日常の延長のような催しが理想でした」
本が与えてくれる感動や、その感動を人に伝えたいという思い。それがコミュニケーションのきっかけとなり、街の活性化につながれば、という願いがあったからこそ、店主たちの言葉がとてもうれしく、また頼もしく感じられたようです。『洗足池 本まつり』は、早くも2回目を期待する声が街のあちらこちらから聞こえてきている様子。本を通した人と街とのふれあいは、今始まったばかりです。

※「洗足池 本まつり~みんなでのんびり街さんぽ~」は、「 とくらく(東急電鉄)× Peatix 『シビックプライド』キャンペーン」支援イベントとして、採択されました。

更新:2017年1月31日 取材:2016年12月

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